Stories of hap.
ISSUE 001
Everything’s gonna be alright.
ランチ休憩。わたしはパスタを食べている時からずっと、一緒に休憩に出た後輩の仕事の相談に乗っている。「相談」という形をとった、半分「愚痴」。仕事に戻るにはまだ少しだけ時間があるので、食後のコーヒーをテイクアウトして、オフィス近くの公園のベンチに腰掛けた。場所を変えても、彼女のトーンは変わらない。
結局、誰も悪くないんだよなあ。彼女は一生懸命やっているし、彼女のチームメンバーも、それぞれ自分の立場で頑張ってくれている。ただ、噛み合っていないだけなのだ。必要なのは、みんなが慣れて上手く機能するための少しの時間、な気がするんだけど。彼女になんと言えば、伝わるのか。
熱く語り続ける後輩に耳を傾け相槌を打ちながら、残り5分弱の時間でどうやって前向きに午後の仕事に戻ろうかと、わたしは脳内会議を繰り広げていた。
あ。わんこ。目の前に、犬の散歩をしているお姉さん。いいなあ。犬は。癒されるわ。ころころと動く犬たちを微笑ましく眺めていたら、スパン!と目に、心に、飛び込んできたお姉さんのTシャツに書かれた言葉。思わず息を呑む。
Everything’s gonna be alreight.
「エヴリスィングズ ゴナビー オーライ」思わず口に出したら、後輩がポカンとこちらを見ている。ふふふ、「エヴリスィングズ ゴナビー オーライ。大丈夫。今のままで、大丈夫。ぜんぶ、上手くいくから」彼女の表情がたちまち持ち前のクシャクシャ笑顔に変わる。「はい!そうですよね、もう少し様子を見てみます。あー、聞いてもらってよかったです。がんばろー」すっかりいつもの元気を取り戻して、伸びをしている。よかった、それでこそあなただよ。「戻ろっか?」「はい!『今のままでぜんぶ上手くいく』って、今の私がいちばん求めてた言葉かもしれないです。さすがです!」
オフィスに向かって歩きながら、お姉さんと2匹のわんこを振り返る。背中に向かって「素敵なシンクロニシティをありがとうございました。あなたにもなにかいいことがありますように」と心の中で呟いた。
